症例
子宮腺筋腫の破裂により腹腔内大量出血を生じた1例
清水 美代
1
,
小川 佳奈絵
,
渡辺 愛
,
加藤 淑子
1済生会京都府病院 産婦人科
キーワード:
MRI
,
子宮腫瘍
,
子宮破裂
,
腹腔鏡法
,
腹腔内出血
,
腺筋腫
Keyword:
Hemoperitoneum
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Laparoscopy
,
Uterine Rupture
,
Uterine Neoplasms
,
Adenomyoma
pp.629-633
発行日 2016年5月1日
Published Date 2016/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/J00535.2016351354
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29歳(未経妊婦)。近医にて子宮内膜症と子宮筋腫の経過観察中であった。今回、下腹痛を認め、鎮痛剤を処方されるも腹痛が持続し、更に胃痛も認めたため、著者らの施設へ受診となった。超音波では腹水貯留を認め、MRIでは腹腔内出血が疑われた。入院後、輸液、止血剤、抗生剤の投与で対処したが、貧血の進行を認めたため、腹腔鏡下手術が施行された。その結果、手術所見にて子宮底部の嚢胞性病変からの出血が確認された。以後、嚢胞性病変を超音波メスで切除し、バイポーラで止血した。病理組織学的には子宮腺筋腫の破裂であった。尚、患者は術後12日目に退院、半年後の再診時では子宮、両側付属器に異常はみられず、また受診前より認めていた月経困難症も改善していた。
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