症例
出血性ショックをきたした子宮筋腫表在静脈破綻の1例
伊藤 慧伍
1
,
安藤 万恵
1
,
岡見 ゆりか
1
,
竸 悦子
1
,
橋本 悠平
1
,
村上 真由子
1
,
髙橋 典子
1
,
清水 顕
1
1名古屋掖済会病院産婦人科
pp.243-247
発行日 2026年3月10日
Published Date 2026/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.038698650800020243
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▶要旨
46歳の女性が突然の下腹部痛で搬送された.病院到着時にはショック状態であり,腹部膨満と腹膜刺激徴候を認め,造影CTで大量の腹水貯留と18cmの巨大子宮筋腫を認めた.子宮筋腫表在血管の破裂による腹腔内出血を疑い,緊急開腹手術を施行した.子宮右背側の怒張した表在静脈の破綻による持続的な出血を認めた.破綻した血管を結紮し,出血コントロールを得てから単純子宮全摘出術を行った.
子宮筋腫に伴う腹腔内出血は稀であり,術前診断が困難な病態であるが,本症例では画像所見により本病態を疑い,速やかに緊急手術を行い,病勢を制御することに成功した.子宮筋腫を合併する患者の腹腔内出血を伴う急性腹症では,本病態を鑑別診断に挙げて診療を行うことが重要である.

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