症例
腹腔鏡下子宮筋腫核出術後に多量腹腔内出血を呈した腹壁血管損傷の1例
井上 大輔
1,2
,
佐藤 久美子
2
,
服部 克成
2
,
福田 真
2
,
辻 隆博
2
,
田嶋 公久
2
D. Inoue
1,2
,
K. Sato
2
,
K. Hattori
2
,
S. Fukuda
2
,
T. Tsuji
2
,
K. Tajima
2
1福井大学医学部産科婦人科教室
2福井赤十字病院産婦人科
pp.419-424
発行日 2020年4月1日
Published Date 2020/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000001250
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腹腔鏡下手術時のトロカー挿入に伴う合併症としては,臓器損傷,大血管損傷,ポートサイトヘルニアなどを想起しやすいが,腹壁血管損傷も忘れてはならない。稀に,腹腔内出血や広範な血腫形成が生じて重症化することがある。今回,腹腔鏡下子宮筋腫核出術後に多量の腹腔内出血をきたしたため腹腔鏡下に再手術を行い,腹壁血管損傷の診断に至った1例を経験した。本稿では症例提示とともに,腹壁血管の解剖,腹壁血管損傷の診断,対応と予防法を概説する。
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