特集 絨毛性疾患の最新トピックス
胞状奇胎のトピックス
5.間葉性異形成胎盤(PMD)の取り扱い
大場 隆
1
,
小寺 千聡
1
,
近藤 英治
1
T. Ohba
1
,
C. Kodera
1
,
E. Kondoh
1
1熊本大学大学院生命科学研究部産科婦人科学講座
pp.131-135
発行日 2023年2月1日
Published Date 2023/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000002457
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間葉性異形成胎盤(PMD)は稀な胎盤の形態異常で,妊娠初期に胞状奇胎との鑑別を要し,妊娠を継続すれば高リスク妊娠となる。診断の契機は妊娠初期の超音波断層法における絨毛膜内の多囊胞状構造で,週数相当の胎児が生存し,母体血中α-フェトプロテインが異常高値,ヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)が基準値であることは部分胞状奇胎や胎児共存奇胎との鑑別に有用である。高リスク妊娠に対するわが国の周産期医療提供体制は,PMDにおいても児の生児獲得に寄与すると推定される。
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