症例
出生児に貧血と血小板減少を認めた間葉性異形成胎盤の1例
西田 慈子
1
,
遠藤 誠一
1
,
萬年山 悠
1
,
塗師 由紀子
1
,
北野 理絵
1
,
市川 麻以子
1
,
エーカポット パンナチェート
2
,
坂本 雅恵
1
,
島袋 剛二
1
Y. Nishida
1
,
S. Endo
1
,
H. Maneyama
1
,
Y. Nushi
1
,
R. Kitano
1
,
M. Ichikawa
1
,
E. Bhunachet
2
,
M. Sakamoto
1
,
K. Shimabukuro
1
1総合病院土浦協同病院産婦人科
2同 病理診断科
pp.219-224
発行日 2018年2月1日
Published Date 2018/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000000350
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症例は24歳,1産。妊娠26週で巨大胎盤のため当科へ紹介され,間葉性異形成胎盤(PMD)を疑った。妊娠31週6日に陣痛発来,胎児機能不全の診断で緊急帝王切開術を施行した。胎盤は1,110gで,組織学的にPMDと診断した。児は1,016gで,貧血と血小板減少を認めた。母体の血液検査でHbFの上昇を認めず,児の貧血の原因として母児間輸血症候群は否定的であった。児の血液検査でT-BilやAST,LDHが高値を呈し,破砕赤血球を多数認めたことから,絨毛血管内の血栓形成が,消耗性の血小板減少と微小血管性溶血の要因の1つであると考えられた。
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