特集 胎盤を多角的に理解する
14.間葉性異形成胎盤の最新知見
小寺 千聡
1
,
大場 隆
1
1熊本大学大学院生命科学研究部産科婦人科学講座
キーワード:
間葉性異形成胎盤
,
α-フェトプロテイン
,
インプリント遺伝子
Keyword:
間葉性異形成胎盤
,
α-フェトプロテイン
,
インプリント遺伝子
pp.555-560
発行日 2025年5月1日
Published Date 2025/5/1
DOI https://doi.org/10.34433/og.0000001189
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要旨
間葉性異形成胎盤(PMD)は胎盤肥厚と囊胞状構造を特徴とするまれな胎盤形態異常である.妊娠初期には胞状奇胎と超音波所見が類似し鑑別を要するが,妊娠経過とともに囊胞は目立たなくなり,びまん性の胎盤肥厚のみが有意な所見となる.母体血中α-フェトプロテイン異常高値とヒト絨毛性ゴナドトロピン正常はPMDを支持する所見である.PMD合併妊娠は母児双方にとって高リスク妊娠であるがわが国で行われている胎児発育不全に対する管理は胎児死亡の回避に寄与していると推察される.

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