症例
術前診断に苦慮した子宮腺肉腫の1例
安部 真希子
1
,
平敷 好一郎
1
,
向山 文貴
1
,
後藤 優希
1
,
廣瀬 雅紀
1
,
野口 寛子
2
,
太田 正志
3
,
木村 博昭
1
M. Anbe
1
,
K. Hirashiki
1
,
F. Mukouyama
1
,
Y. Gotou
1
,
M. Hirose
1
,
H. Noguchi
2
,
M. Ohta
3
,
H. Kimura
1
1君津中央病院産婦人科
2君津中央病院病理診断科
3君津中央病院放射線科
pp.1497-1501
発行日 2022年11月1日
Published Date 2022/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000002382
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症例は69歳,1年ほど続く不正出血があり当院を受診した。外子宮口より突出する8cm大の腫瘤を認めたが生検では診断を得られず,MRI検査での拡散制限やPET検査でのFDG集積もなく,診断に苦慮した。最終的に子宮全摘術を施行し子宮腺肉腫の診断に至った。子宮腺肉腫は良性腺上皮と肉腫成分からなる混合腫瘍で,生検では肉腫成分の診断が困難であり,画像検査では肉腫成分が低異型度の場合,悪性所見をとらない可能性がある。そうした特徴を念頭におき,巨大なポリープ様病変を認めた場合は子宮腺肉腫を鑑別に挙げる必要がある。
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