症例
妊娠中に発症した一過性大腿骨頭萎縮の1例
廣瀬 雅紀
1
,
木村 博昭
1
,
小川 美咲
1
,
中嶋 太郎
1
,
安部 真希子
1
,
藤由 崇之
2
,
田中 正
2
,
平敷 好一郎
1
M. Hirose
1
,
H. Kimura
1
,
M. Ogawa
1
,
T. Nakashima
1
,
M. Anbe
1
,
T. Fujiyoshi
2
,
T. Tanaka
2
,
K. Hirashiki
1
1君津中央病院産婦人科
2同病院整形外科
pp.799-803
発行日 2021年7月1日
Published Date 2021/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000001793
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一過性大腿骨頭萎縮症(TOH)は股関節周囲や鼠径部の疼痛,股関節の可動域制限を主訴とし,数カ月の経過で症状および画像所見が正常化する疾患である。今回,妊娠中にTOHを発症し,前回妊娠時も同様の症状を訴えていた妊娠例を経験したため,若干の文献的考察を加えて報告する。症例は32歳,1回経産婦で,妊娠29週より右股関節痛を訴え,妊娠38週で症状増悪を認めた。産後に症状の改善がないため精査したところTOHの診断となり,免荷療法で経過観察している。前回妊娠時にも同様の訴えがあり,妊娠中に股関節痛などの症状を訴えた場合は必要な検査と専門科へのコンサルトが重要であると考えられた。
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