増刊号 産婦人科処方のすべて─すぐに使える実践ガイド
婦人科編
II 内分泌・不妊
子宮腺筋症
甲斐 健太郎
1
,
奈須 家栄
1,2
,
楢原 久司
1
1大分大学医学部産科婦人科学教室
2おおいた地域医療支援システム構築事業・産婦人科分野
pp.94-96
発行日 2014年4月20日
Published Date 2014/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409103681
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疾患の概要
子宮腺筋症は,子宮内膜組織と類似した組織が子宮筋層内に発生,増殖する疾患である.びまん性の子宮腫大による過多月経,月経困難症を呈し,罹患率は約20%と報告されている.以前は病理学的に子宮内膜症と同一に扱われたが,現在は臨床像,病因,病態においてこの両者は独立した疾患と考えられている.また,子宮腺筋症は,筋層内子宮筋腫と類似した病状を呈するが,その病態は複雑で,治療はより困難な場合が多い.近年の晩婚化により,妊孕性の温存が必要な症例が増加し,薬物療法による保存的治療を行う機会も増加している.
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