特集 生殖医療のファーストライン・セカンドライン―診療ストラテジーと方針変更のタイミング―
生殖手術
7.子宮腺筋症
廣田 泰
1
,
大須賀 穣
1
Y. Hirota
1
,
Y. Osuga
1
1東京大学医学部産婦人科学教室
pp.863-868
発行日 2018年8月1日
Published Date 2018/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000000521
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子宮腺筋症合併不妊に対する治療指針は示されておらず,一般的な不妊スクリーニング検査を経て治療を進めていくことになる。個々の患者の状況を踏まえて施設ごとの基準で,薬物治療および子宮温存手術を行っているというのが現状である。当院における子宮腺筋症合併不妊に対する治療のファーストラインは,① 早期のART,Long法を基本とする排卵誘発,全胚凍結,GnRHアナログ2,3コース後の凍結融解胚移植,である。セカンドラインは,② 術前のART・胚凍結のうえでの子宮腺筋症減量手術(子宮腺筋症病巣除去術),術後胚移植までのホルモン療法,凍結融解胚移植,である。必ずしも ① ➡ ② のステップアップということではなく,年齢や卵巣予備能を考慮した治療法の提示を行っている。
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