特集 AYA世代の女性ヘルスケア―対応と実際―
Ⅺ.セクシュアリティ
1.性機能不全の概念と対策
-―ICD-11「性の健康に関する状態群」とは―
田中 奈美
1
N. Tanaka
1
1社会医療法人若竹会つくばセントラル病院産婦人科
pp.1239-1244
発行日 2022年9月30日
Published Date 2022/9/30
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000002319
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2018年にWHOよりICD-11が公表され,「性の健康に関する状態群」という独立した章が新設された。この章はさらに,「性機能不全群」,「性疼痛症群」および「性別不合」に大別されている。ICD-11において性機能不全は,性の健康に影響を及ぼす心身の状態も含めた全人的・包括的な捉え方となった。性が健康上の重要な課題であるという認識が,医療の場や社会全体で広まり,多職種連携による包括的な医療が今後展開されることが期待される。相談しやすい窓口としての産婦人科の果たす役割は大きく,医療者には性の健康や個別性に配慮したうえでの適切な対応が求められる。
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