特集 AYA世代の女性ヘルスケア―対応と実際―
Ⅺ.セクシュアリティ
2.性機能不全の分類
-―若年世代への対応を考慮して―
大川 玲子
1
R. Okawa
1
1国立病院機構千葉医療センター産婦人科
pp.1245-1249
発行日 2022年9月30日
Published Date 2022/9/30
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000002320
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性機能不全の分類というテーマをいただいたが,最新のICD-11分類については田中論文(本誌p.1239)で解説しているので,本稿では分類や定義について歴史的な考察を加える。具体的にはMasters & Johnson,Kaplan(DSM-Ⅳ),DSM-5,ICD-11を比較検討した。性科学はもとより学際的なものであるが,今回対象の性機能不全にしても,精神医学と生理学が発展を支え,ICD-11に至って身体医学も含めた人間の健康学として統合されつつある。なかでも女性の性機能不全研究は,ジェンダー研究,人権意識とともに発展してきた。今回あらためて性科学研究の祖でもあるMasters & Johnsonの著書を読み返したが,その斬新性を伝えつつ,若い世代の性の健康に資するべく性機能不全を解説する。
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