特集 AYA世代の女性ヘルスケア―対応と実際―
Ⅹ.避妊(予期せぬ妊娠への対応)
3.最近の人工妊娠中絶に関する話題
石谷 健
1
,
深澤 祐子
1
,
杉本 到
1
K. Ishitani
1
,
Y. Fukasawa
1
,
I. Sugimoto
1
1北里大学北里研究所病院婦人科
pp.1233-1238
発行日 2022年9月30日
Published Date 2022/9/30
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000002318
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
最近の国内における人工妊娠中絶施行件数は減少傾向であるが,性と生殖に関する健康と権利に関する国内の社会的風土が徐々に芽生えはじめ,人工妊娠中絶に対する社会の関心も高まりつつある。母体保護法下での人工妊娠中絶において原則配偶者の同意取得は必須であるが,妊婦が夫のDV被害を受けているなどで婚姻関係が実質破綻しており,人工妊娠中絶について配偶者の同意を得ることが困難な場合には,一定の条件下で同意は不要とされる運用が認められている。今後の初期妊娠中絶方法において,吸引法の割合が増加し,新たに経口中絶薬を用いた方法が近い将来導入されることが見込まれる。
Copyright © 2022, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.