今月の主題 狭心症とその周辺
冠不全の概念
村尾 覚
1
,
川久保 清
1
Satoru Murao
1
,
Kiyoshi Kawakubo
1
1東京大学医学部・第2内科
pp.592-593
発行日 1982年4月10日
Published Date 1982/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402217696
- 有料閲覧
- 文献概要
虚血性心疾患,とくに広い意味での狭心症には種々の臨床型があり,古来いろいろな名称がつけられてきた.冠不全という言葉は冠循環研究の進歩の中で生れたもので,本来は病態生理的な名称であって,病名や臨床診断名とは別個の概念であったが,その内容が歴史的に変化し,また特殊な臨床型の病名として使用する人がでたためもあって,使用法が混乱している.ここではその本来の概念とその変遷を述べ,またこれと密接な関係にある狭心症の病型名の変遷についてもふれる.
Copyright © 1982, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.