特集 産婦人科の治療その限界と展望
日常臨床上よくぶつかる頑症疾患の治療の限界
婦人科
卵巣がん
寺島 芳輝
1
Yoshiteru Terashima
1
1東京慈恵会医科大学産婦人科
pp.1110-1112
発行日 1972年12月10日
Published Date 1972/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409204732
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卵巣癌の治療の限界という点を中心に記述せよとのことであるが,治療の現状を考えれば,あまりにもpessimisticであり,むしろ,いかなる卵巣癌は根治させなければいけないかを考える方が現在の急務ですらある。
しかしながら,それでは要望の解答にはならないので,卵巣癌の治療の限界について教室例を中心に検討し,どの程度まで治療が効果をあらわさない場合締めるのかというような困難な問題にもなるべく具体的に触れるとともに,「卵巣癌は治らない」という一般的な印象をできるだけ払底し,将来への新たな治療の足掛りを得ることを念ずる次第である。なお,ここで述べる卵巣癌とは卵巣悪性腫瘍全般を含むこととする。
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