特集 婦人科放射線療法
放射線療法とそのプログラミング
プログラミング・1
卵巣がん
寺島 芳輝
1
Yoshiteru Terashiima
1
1東京慈恵会医科大学産婦人科学教室
pp.774-776
発行日 1972年9月10日
Published Date 1972/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409204669
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はじめに
卵巣癌の治療成績向上のため,手術,放射,化学療法と種々検討されているが,その予後は必ずしも期待したほどの結果を示していないことは周知の通りである。放射療法に限つてみても,照射方法などの具体的なプログラミングがそれぞれ異なつていることは最近のBarr,W4)らの報告からもうかがい知れる。
すなわちScotlandの一地方ですら,1955〜63年に至る420例の卵巣癌に対して7種の異なつた放射療法が8機関で施行されたと述べている。したがつて,その治療効果も必ずしも明確でなく,近年Munnell E.W.8,9)が1922〜43,1944〜51,1952〜61年に至る3 groupの5年生存率を対比し,明らかに成績が向上していることは積極的な拡大手術と術後放射療法にあると論じた位である。
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