特集 HPVワクチンを改めて考える―接種勧奨の再開に向けて―
1.子宮頸がんおよびHPV関連がんの疫学と予防
野口 大斗
1
,
岡本 愛光
1
D. Noguchi
1
,
A. Okamoto
1
1東京慈恵会医科大学産婦人科学講座
pp.941-948
発行日 2018年9月1日
Published Date 2018/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000000543
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Human papillomavirus(以下,HPV)関連がんとして有名なものに子宮頸がんがある。わが国では子宮頸がんは罹患数,死亡数ともに近年増加傾向にあり,特に生殖年齢においてその件数が増加傾向にあることが問題とされている。子宮頸がんに関しては細胞診,HPV検診とワクチンというシステムが海外では提唱されているが,わが国では低い検診率,ワクチン接種に関する報道もあり,適切な予防のためのシステムが十分に機能していない。そのため,今後も増加することが予想されているHPV関連がんに対して,正しい認識,知識を広く周知させていくことが重要であると考える。
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