特集 AYA世代の女性ヘルスケア―対応と実際―
Ⅲ.感染症対策
3.クラミジア感染症
髙橋 聡
1
S. Takahashi
1
1札幌医科大学医学部感染制御・臨床検査医学講座(教授)
pp.1075-1080
発行日 2022年9月30日
Published Date 2022/9/30
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000002292
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クラミジア・トラコマティスによる感染症(以下,クラミジア感染症)は,性交により感染する性感染症であり,わが国の性感染症で最も報告数が多い。クラミジア感染症の問題は,女性の妊孕能への影響と,無症候性感染の頻度が高いこと,さらに,上行性感染により子宮付属器炎や骨盤内炎症性疾患を発症する重症化の可能性があるということである。したがって,診断法の発展に伴って開発された診察室内で可能な高感度迅速検査を用いて,クラミジア・トラコマティスの存在をその場で確認して治療することが,その感染対策として有効であると考えられる。
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