特集 AYA世代の女性ヘルスケア―対応と実際―
Ⅰ.生殖器の課題
1.性分化異常と妊娠
野間 桃
1
,
堤 治
1
M. Noma
1
,
O. Tsutsumi
1
1医療法人財団順和会山王病院リプロダクション・婦人科内視鏡治療部門
pp.1027-1033
発行日 2022年9月30日
Published Date 2022/9/30
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000002284
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性分化異常は人間が男になるか女になるかの過程での異常であり,生まれてすぐにわかる異常と,思春期以降に二次性徴の遅れなどで気づく異常がある。産婦人科医が診る機会があるのは,二次性徴である初潮が発来しない原発性無月経が多く,不妊外来で性機能障害があり初めてわかる例も少なくない。無月経や性機能障害の原因は多様かつ複雑であるが,性分化異常は鑑別を必要とする疾患であるため,正しい病態の理解と,診断方法を身に付けたい。性の診断には染色体,性腺,内性器や外性器から判断する身体の性だけではなく,自分自身の性別を自ら認識する性同一性(心の性)があり,慎重に取り扱わなくてはならない。
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