特集 子宮収縮抑制薬の長期投与はやめられるのか?―切迫早産管理のエビデンスと実践―
15.切迫流早産に対して保険適用外薬を用いるための手続き
森内 芳
1
,
葉 宜慧
1
,
川﨑 薫
1
,
松村 謙臣
1
K. Moriuchi
1
,
Y. Yo
1
,
K. Kawasaki
1
,
N. Matsumura
1
1近畿大学医学部産科婦人科学教室
pp.767-771
発行日 2022年7月1日
Published Date 2022/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000002209
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わが国では,子宮収縮抑制目的のカルシウム拮抗薬には保険適用が認められていない。また,早産予防に対するプロゲステロン腟内投与も保険適用外薬である。いずれの薬剤も欧米での臨床使用は一般的であり,高い安全性が示されている。これらの薬剤を保険適用外薬として使用を開始するにあたり,必要となった手続きに関して紹介する。まず,病院内の倫理委員会にて安全性や有効性に関して協議が必要となる。倫理委員会にて承認が得られれば,患者に十分なインフォームド・コンセントを行ったうえで,適切な使用を行う。事前に薬剤の母児への影響に関して,産婦人科医,新生児科医,助産師と情報を共有し,安全に使用できるよう努めている。
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