特集 子宮収縮抑制薬の長期投与はやめられるのか?―切迫早産管理のエビデンスと実践―
12.Maintenance tocolysisを行っている施設の産科医がshort-term tocolysisに対して抱く懸念
-―当院が行ってきた管理方法とその効果③―
林 周作
1
,
石井 桂介
1
S. Hayashi
1
,
K. Ishii
1
1大阪母子医療センター産科
pp.749-754
発行日 2022年7月1日
Published Date 2022/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000002206
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当院は切迫早産に対して点滴リトドリンによるmaintenance tocolysisを行っており,short-term tocolysisへの方針転換は試みていない。その理由は,β刺激薬によるtocolysisのmeta-analysisでは点滴リトドリンによるmaintenance tocolysisの効果や,超早産期を対象としたtocolysisの効果が明らかにされたとはいえないこと,また,48時間以降のtocolysisにも妊娠期間延長効果が示されていることである。さらに,母体ステロイド治療の適切な症例選択においてもmaintenance tocolysisには有用性があるかもしれない。
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