特集 子宮収縮抑制薬の長期投与はやめられるのか?―切迫早産管理のエビデンスと実践―
13.切迫流産に対するエビデンスに基づく管理方法とは?
千草 義継
1
Y. Chigusa
1
1京都大学医学部附属病院産科婦人科
pp.755-759
発行日 2022年7月1日
Published Date 2022/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000002207
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切迫流産に対しては,安静,子宮収縮抑制薬,漢方薬,黄体ホルモン製剤,子宮頸管縫縮術などの治療が行われることが多い。切迫流産患者に業務内容や就業時間について軽減を助言することは有効である可能性があるが,ベッド上安静の有効性は示されてない。また,薬物治療のなかでは,黄体ホルモン製剤が切迫流産に有効であるとの研究も存在するが,現時点で十分なエビデンスをもって有効性が実証されているものは存在しない。一方,性器出血や子宮収縮を伴わない,子宮頸管長の短縮や子宮頸管の開大をきたす病態に対しては,子宮頸管縫縮術の有効性が示されている。
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