特集 子宮収縮抑制薬の長期投与はやめられるのか?―切迫早産管理のエビデンスと実践―
11.切迫早産の病態別の対応を目指して
-―当院が行ってきた管理方法とその効果②―
松島 実穂
1
,
田嶋 敦
1
,
谷垣 伸治
1
M. Matsushima
1
,
A. Tajima
1
,
S. Tanigaki
1
1杏林大学医学部付属病院産科婦人科学教室
pp.743-747
発行日 2022年7月1日
Published Date 2022/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000002205
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当院は総合周産期母子医療センターであり,年間約800件ある分娩のうち,早産率は母体搬送症例も含め17%である。外来では切迫早産のハイリスク群の抽出につとめ,入院後の治療についてはnational institute of child health and human development(NICHHD)の分類をもとに病態別に管理を行っている。有痛性の子宮収縮を伴う子宮頸管長短縮を認めなければ,原則子宮収縮抑制薬の持続点滴は行わない方針とし,積極的に治療的子宮頸管縫縮術を行い,不必要な長期入院や不適切な薬剤投与による母体への負担を回避しながら早産を予防することを目標としている。当院の切迫早産管理の現状について報告する。
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