特集 最新知識の理解に役立つ 産婦人科医療の変遷と展望
女性医学
3.性同一性障害(性別不合)の取り扱い
髙井 泰
1
Y. Takai
1
1埼玉医科大学総合医療センター産婦人科
pp.1053-1059
発行日 2021年10月1日
Published Date 2021/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000001870
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性同一性障害(性別不合)の疾患概念は,近年「脱精神疾患」「脱疾病」が国際的潮流であり,医療者は「疾病治療」ではなく,「QOL改善」や「充実したケアの提供」を求められるようになっている。わが国のガイドラインでもGnRHアゴニストによる二次性徴抑制療法や性ホルモン開始年齢制限の条件付き引き下げが追記され,手術療法への保険適用,認定医制度の発足など,診療・支援体制の整備が進められている。しかしながら,社会的受容のさらなる向上とともに,ホルモン療法への保険適用,妊孕性などへの配慮など,依然として解決すべき課題は少なくない。
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