特集 Rare tumorの最新知識
Ⅱ.子宮体部腫瘍
1.漿液性癌
竹原 和宏
1
K. Takehara
1
1国立病院機構四国がんセンター婦人科
pp.835-840
発行日 2021年8月1日
Published Date 2021/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000001807
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子宮漿液性癌(USC)は早期に診断されることが多いが,手術,化学療法および/または放射線療法を行っても再発のリスクが高い。子宮内膜がんの約10%を占めるに過ぎないサブタイプだが,子宮内膜がん関連死の40%はUSCで,現行の治療では予後不良である。最近,HER2陽性のUSCの術後アジュバント治療として,TC療法にトラスズマブを併用することでPFSの延長が確認された。また,ペムブロリズマブとレンバチニブの併用療法が進行・再発のUSCに対して50%の奏効率を示し,今後有効な治療法と期待が高まっている。現在,予後改善に向けて様々な分子標的薬と免疫療法薬を組み合わせた新しい治療が検証され始めている。
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