特集 難治性婦人科悪性腫瘍の臨床最前線
4.子宮体部漿液性癌・明細胞癌
角張 玲沙
1
,
上田 豊
1
,
平松 宏祐
1
,
木村 正
1
R. Kakubari
1
,
Y. Ueda
1
,
K. Hiramatsu
1
,
T. Kimura
1
1大阪大学大学院医学系研究科産科学婦人科学
pp.725-730
発行日 2018年7月1日
Published Date 2018/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000000486
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子宮内膜癌のうち子宮体部漿液性癌・明細胞癌が占める割合は低いがともに悪性度の高い組織型である。すべての組織型において第1選択は手術療法であり,術後再発中・高リスク群に対して術後補助化学療法の施行が推奨される。わが国では過半数の施設でTC療法が選択されており,組織型別の化学療法の選択は定まっていない。再発子宮体癌に対する治療法は主に化学療法であるが,転移や他部位に病変を有さない腟断端限局症例,骨転移症例に対しては手術療法や放射線療法も考慮される。近年では分子標的薬の応用が多数検討されており,ゲノム解析の発展に伴いさらなる治療ターゲットの検索にも期待がかかる。
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