診療
妊娠18週でSHiPを発症したが,妊娠を継続しえた1例
福岡 美桜
1
,
吉政 佑之
1
,
野口 健朗
1
,
葉室 明香
1
,
小林 新
1
,
小川 誠司
1
,
北岡 芳久
1
,
白石 悟
1
M. Fukuoka
1
,
Y. Yoshimasa
1
,
K. Noguchi
1
,
A. Hamuro
1
,
A. Kobayashi
1
,
S. Ogawa
1
,
Y. Kitaoka
1
,
S. Shiraishi
1
1那須赤十字病院産婦人科
pp.775-784
発行日 2021年7月1日
Published Date 2021/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000001787
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SHiPとは妊娠中ないし産褥42日目までに突然発症する特発性の腹腔内出血であり,稀ではあるが母児ともに致死的な経過をたどりうる。SHiPの多くは妊娠22週以降に発症し,妊娠22週未満に発症して正期産まで妊娠継続可能であった報告はほぼない。近年,危険因子として子宮内膜症や生殖補助医療(ART)が指摘されており,ARTの普及に伴うSHiP増加も危惧される。本症例では,基礎疾患なく自然妊娠が成立し,妊娠18週にSHiPを発症したが,緊急手術により妊娠を継続し,正期産に生児を得ることができた。
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