今月の臨床 流産
診断
18.妊娠時期別診断法—妊娠4〜5週
本田 育子
1
Ikuko Honda
1
1東海大学医学部産婦人科
pp.60-61
発行日 1993年1月10日
Published Date 1993/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409901151
- 有料閲覧
- 文献概要
妊娠4〜5週という初期の流産診断では,妊娠日数の正確性が重要な問題である。体外受精胚移植(IVF-ET)妊娠では受精した日時が明らかであるため,遅延着床や遅延発育を含めて妊娠初期発育を正確に把握することが可能である。われわれの検討では,IVF-ET妊娠では単胎妊娠に比して多胎妊娠で心拍出現胎児の消失率は低く,妊娠継続率は高い1)。ここではIVF-ETにて妊娠し,胎嚢(GS)が超音波検査で確認され,その後流産に至った症例の超音波所見を単胎,多胎妊娠別に正常妊娠群と対比して検討した。対象はIVF-ET妊娠流産の単胎28例(28GS),1つ以上のGSが流産した多胎妊娠24例(双胎14,品胎6,4胎4の計64GS中流産した33 GS)(表1)である。検討方法はIVF-ETの採卵,媒精した日を妊娠2週0日として,4週3日より1〜2回/週の経腟走査による超音波検査を行った。超音波装置は横河メディカルシステムRT 3600, RT 4600,5MHzのTV型プローブを用いた。
Copyright © 1993, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.