症例
妊娠37 週に発症した緊張性気胸の1例
大和 田亜矢
1
,
安田 俊
1
,
平岩 幹
1
,
石橋 真輝帆
1
,
経塚 標
1
,
藤森 敬也
1
pp.257-260
発行日 2017年2月1日
Published Date 2017/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/spJ.0000000020
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34 歳の経産婦。妊娠37 週4 日,突然の右胸痛が出現し当院に救急搬送された。胸部X 線にて右緊張性気胸の状態であった。胸腔ドレナージを開始したが気漏が継続するため,妊娠38週5 日,分娩誘発を行い自然分娩にて児を娩出。産褥も気漏は継続し,胸部CT にて右肺尖部にブラが認められたため,産褥7 日目に胸腔鏡下右肺ブラ切除術を施行した。現在まで気胸の再発なく経過している。妊娠経過中に胸痛・呼吸困難を訴えた場合には気胸の可能性を考えるべきであり,分娩時期や分娩様式,手術療法の時期を症例ごとに慎重に検討する必要がある。
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