特集 卵巣癌におけるHRDとPARP阻害薬の効果
11.再発治療時のオラパリブとニラパリブのエビデンス
千代田 達幸
1
,
青木 大輔
1
T. Chiyoda
1
,
D. Aoki
1
1慶應義塾大学医学部産婦人科学教室
pp.537-544
発行日 2021年5月1日
Published Date 2021/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000001724
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PARP阻害薬は,わが国ではオラパリブとニラパリブが使用可能である。再発卵巣癌においてはプラチナ併用化学療法に引き続く維持療法としての使用が主となっているが,ニラパリブはlate-lineで相同組換え修復欠損(HRD)を有する場合に単剤療法も可能である。初発卵巣癌治療におけるPARP阻害薬の適応が拡大したことから,PARP阻害薬リチャレンジの有効性を明らかにする必要がある。また,PARP阻害薬と血管新生阻害薬などの分子標的治療薬の併用による化学療法フリーレジメンが再発卵巣癌治療に用いられるようになる可能性がある。
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