特集 卵巣癌におけるHRDとPARP阻害薬の効果
8.PARP阻害薬の種類と作用機序
村井 純子
1
J. Murai
1
1慶應義塾大学先端生命科学研究所(特任准教授)
pp.517-523
発行日 2021年5月1日
Published Date 2021/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000001720
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PARP阻害薬として,日本ではオラパリブとニラパリブが卵巣癌治療の保険適用となった。海外ではrucaparibも承認されており,乳癌ではtalazoparibが承認されている。さらに,veliparibの治験結果も報告されている。これらはすべて「PARP阻害薬」であるが,何が同じで何が違うのだろうか? 本稿では,PARP阻害薬の作用機序と薬剤間の相違点を,PARP酵素阻害活性とPARP-DNA複合体の形成(PARP trapping)力の点から解説する。また,PARP阻害薬の適応項目に,プラチナ製剤との交差感受性が含まれる理由を解説する。
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