特集 卵巣癌におけるHRDとPARP阻害薬の効果
3.DNA修復機構の基礎知識
遠藤 栞乃
1,2
,
千葉 奈津子
1,2
S. Endo
1,2
,
N. Chiba
1,2
1東北大学加齢医学研究所腫瘍生物学分野
2同大学大学院医学系研究科腫瘍生物学分野
pp.479-483
発行日 2021年5月1日
Published Date 2021/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000001715
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細胞は絶えずDNA損傷を受けるが,損傷の種類に応じて多様なDNA修復経路が機能する。DNA傷害性抗がん剤やPARP阻害薬は,DNA修復経路に障害のあるがん細胞に高い殺細胞効果を発揮する。これらの薬剤の適応拡大や併用療法の開発に向けた,作用機序や耐性メカニズムの理解や解明のために,DNA修復機構の基礎知識は非常に重要である。本稿では,PARPの機能やDNA二本鎖切断修復経路を中心に,DNA修復機構の基礎的な内容を概説する。
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