特集 婦人科医が知っておくべきがん遺伝子パネル検査の基礎知識
Ⅳ.がん個別化治療への道筋
8.婦人科がんにおける分子標的治療薬を用いた臨床試験とトランスレーショナルリサーチ
長谷川 幸清
1
,
小笠原 仁子
1
,
三輪 真唯子
1
K. Hasegawa
1
,
A. Ogasawara
1
,
M. Miwa
1
1埼玉医科大学国際医療センター包括的がんセンター婦人科腫瘍科
pp.735-743
発行日 2020年7月1日
Published Date 2020/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000001330
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婦人科がんを対象にした分子標的治療薬の有用性を検証する試験が飛躍的に増加しており,その有用性に関しても徐々に明らかになっている。ベバシズマブおよびオラパリブに関してはすでに日常診療においても多く使用されているが,どのような患者にどの時期に使用することがよいのかという個別化の視点ではまだ十分にわかっていない。本稿では,婦人科がん領域での分子標的治療薬の第Ⅲ相試験に基づくエビデンスを中心に解説し,現在進行中の第Ⅲ相試験や今後の分子標的治療薬開発の方向性に関しても概説する。また,個別化治療に向けた鍵となるトランスレーショナルリサーチの位置づけに関しても述べる。
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