特集 外科医のための臨床研究入門
外科におけるトランスレーショナルリサーチ
胡 慶江
1
,
沖 英次
1
1九州大学消化器・総合外科
キーワード:
リキッドバイオプシー
,
CIRCULATE-JAPAN
,
GAIA-102医師主導治験
Keyword:
リキッドバイオプシー
,
CIRCULATE-JAPAN
,
GAIA-102医師主導治験
pp.187-193
発行日 2024年2月15日
Published Date 2024/2/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000003717
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トランスレーショナルリサーチとは,基礎研究の成果を臨床に応用できるようにするための橋渡し研究であり,基礎科学から臨床現場への情報や知識の移転を重視する研究アプローチの1つである。外科におけるトランスレーショナルリサーチは実験室で発見された新しい生化学,生理学的な基礎的成果を診察室の患者に役立つように新しい予防法・診断法・治療法を開発することを主目的とする(図1)。2003年にヒトゲノムがすべて解読され,癌治療において劇的な治療法開発が期待されるなか,臨床現場でがんゲノムプロファイリング検査が保険適用となるまで20年近い年月を要している。この経過にはトランスレーショナルリサーチと臨床試験によるエビデンスの蓄積が必要であった。
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