Japanese
English
特集 科学と芸術の接点
音楽演奏のトランスレーショナルリサーチ
Translational research of music performance
古屋 晋一
1,2
,
平野 雅人
1,2
,
西岡 勇人
1
,
木本 雄大
2
,
奥 貴紀
1
Furuya Shinichi
1,2
,
Hirano Masato
1,2
,
Nishioka Hayato
1
,
Kimoto Yudai
2
,
Oku Takanori
1
1ソニーコンピュータサイエンス研究所
2上智大学
キーワード:
神経可塑性
,
音楽演奏科学
,
トランスレーショナルリサーチ
Keyword:
神経可塑性
,
音楽演奏科学
,
トランスレーショナルリサーチ
pp.522-525
発行日 2019年12月15日
Published Date 2019/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425201092
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音楽家は,幼少期からの日々の練習を積み重ね,高度な感覚・運動・認知機能や,巧みな技能を獲得し,多彩な演奏表現を可能にしている。しかし,その過程で運動器疾患や脳神経疾患を発症することも少なくなく,結果,演奏家としてのキャリアに支障を来すこともめずらしくない。類似した問題はスポーツアスリートにもみられるが,学術面ではスポーツ科学やスポーツ医学といった分野が既に確立されており,サイエンスがもたらすエビデンスに基づいた予防や治療,身体教育などを提供する機関やしくみも整備されている。音楽家のウェルネス向上を実現するためにも,学術・教育・医療の基盤を確立することが急務である。本稿では,音楽演奏の医科学研究の最新の知見を,分野ごとに紹介すると共に,それらを社会実装するトランスレーショナルリサーチのしくみと実施例について紹介する。
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