特集 子宮頸がん予防—日本はどうする?—
1.子宮頸癌の疫学
-—世界と日本の現状—
喜多村 祐里
1
Y. Kitamura
1
1大阪大学大学院医学系研究科社会医学講座環境医学
pp.201-207
発行日 2020年3月1日
Published Date 2020/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000001203
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子宮頸癌の疫学について世界と日本の現状をまとめた。女性におけるAYA世代のがんのなかでは,乳癌とともに子宮頸癌の疾病負荷は著しく高いといえる。妊孕性の喪失への影響を考慮すると深刻な問題である。子宮頸癌はHPVウイルスに起因するがんであり,感染予防など公衆衛生上の対策により多くの女性をがん罹患の脅威から救うことができる。最近になって先進国のなかでは唯一,罹患率が上昇に転じているわが国では,子宮頸がん予防対策をより強化する必要があるように思われる。
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