診療
遺残胎盤の待機的管理
北口 智美
1
,
中野 瑛理
2
,
石原 あゆみ
2
,
柴田 綾子
2
,
三上 千尋
2
,
陌間 亮一
2
,
田中 達也
2
,
伊熊 健一郎
2
,
丸尾 伸之
2
T. Kitaguchi
1
,
E. Nakano
2
,
A. Ishihara
2
,
A. Shibata
2
,
C. Mikami
2
,
R. Hazama
2
,
T. Tanaka
2
,
K. Ikuma
2
,
N. Maruo
2
1愛仁会千船病院産婦人科
2淀川キリスト教病院産婦人科
pp.531-536
発行日 2019年5月1日
Published Date 2019/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000000854
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遺残胎盤は産褥期に大出血を起こす疾患の1つとして知られており,出血が持続する場合には子宮全摘術を選択せざるをえないこともある。遺残胎盤に対する治療として経頸管的切除(TCR)や子宮動脈塞栓術(UAE)などによる治療法が報告され,良好な治療結果を得ている。しかし,UAE後の卵巣機能低下や次回妊娠時の産褥出血の再発などの問題が懸念される。遺残胎盤の多くは時間経過とともに血流が減少・消失し,自然消失・排出が期待できるとの報告もあり,出血がコントロールできている遺残胎盤症例に対して,待機療法は選択肢の1つとなりうると考えられる。
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