診療
早期子宮頸癌に対する根治的RT/CCRT後に局所残存を疑った症例の検討
高橋 健太
1,2
,
久野 育美
1
,
米岡 完
1
,
塚田 貴史
1
,
加藤 真弓
1
,
舘 慶生
1
,
清水 華子
1
,
植原 貴史
1
,
石川 光也
1
,
加藤 友康
1
K. Takahashi
1,2
,
I. Kuno
1
,
Y. Yoneoka
1
,
T. Tsukada
1
,
M. Kato
1
,
Y. Tachi
1
,
H. Shimizu
1
,
T. Uehara
1
,
M. Ishikawa
1
,
T. Kato
1
1国立がん研究センター中央病院婦人腫瘍科
2東京医科歯科大学医学部附属病院周産・女性診療科
pp.417-421
発行日 2019年4月1日
Published Date 2019/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000000823
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子宮頸癌に対して根治的放射線治療(RT),または同時化学放射線療法(CCRT)を施行した症例では,子宮頸部に病変が残存することがある。救済的子宮全摘術を追加するオプションはあるが,その効果と安全性については議論が残る。本研究は根治的RT/CCRT後に局所残存を疑った子宮頸癌症例のうち,救済的子宮全摘術の適応となりうる症例に対して経過観察を選択した場合の経過を明らかにすることを目的とした。対象は当院で根治的RT/CCRTを行い,照射終了から3カ月以内の細胞診または組織診で,局所にのみ病変の残存を疑ったⅠB~Ⅱ期子宮頸癌症例とした。対象となった11例は全例で経過観察中に局所病変の消失が確認され,照射終了から消失の確認までに要した期間は中央値で99日だった。根治的RT/CCRT後に局所病変残存を疑う症例は,病変の消失が得られ追加治療を回避できる可能性がある。
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