特集 食道癌の放射線治療
食道癌術後再発に対する救済CCRT
切通 智己
1
,
山下 英臣
,
小林 伶子
,
中川 恵一
1東京大学医学部附属病院 放射線科放射線治療部門
キーワード:
Fluorouracil
,
腫瘍多剤併用療法
,
術後合併症
,
腫瘍再発
,
リンパ行性転移
,
食道腫瘍
,
白血球減少症
,
扁平上皮癌
,
放射線障害
,
サルベージ療法
,
生存分析
,
治療成績
,
無病生存
,
Nedaplatin
,
TS-1
,
放射線化学療法
Keyword:
Antineoplastic Combined Chemotherapy Protocols
,
Carcinoma, Squamous Cell
,
Esophageal Neoplasms
,
Fluorouracil
,
Leukopenia
,
Lymphatic Metastasis
,
Neoplasm Recurrence, Local
,
Postoperative Complications
,
Radiation Injuries
,
Survival Analysis
,
Salvage Therapy
,
Treatment Outcome
,
Disease-Free Survival
,
Chemoradiotherapy
,
Nedaplatin
pp.987-992
発行日 2016年8月10日
Published Date 2016/8/10
DOI https://doi.org/10.18888/J01565.2016374355
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食道扁平上皮癌根治術後に生じた局所・所属領域の再発に対して救済化学放射線療法を行った49例(36~83歳)を対象に検討した。全症例の観察期間中央値は14.6ヵ月、生存期間中央値は24.9ヵ月、最終観察日時点における生存者23例の観察期間中央値は19.7ヵ月であった。救済治療開始後の1、2、3年生存率(OS)は、それぞれ84.6%、48.8%、37.3%であった。無増悪生存(PFS)期間は中央値9.7ヵ月で、2年PFSは36.1%であった。観察期間内に再々発・増悪は55%にみられ、増悪パターンは照射野内33%、照射野外78%と、照射野外の遠隔転移・再発が優位にみられた。OSに関する単変量解析を各項目で解析し、有意差が得られたのは再発までの期間のみであった。Grade 3以上の急性期有害事象は白血球減少を23例(42%)に認めた。晩期有害事象として1例、照射から1年後に心筋梗塞/心不全を発症した症例を認めた。観察期間を通じ、有害事象に伴う死亡は認めなかった。
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