特集 卵巣がん征圧へのマイルストーン
1.卵巣がん臨床試験についての変遷
-―JGOGの伝承から挑戦,そして飛躍へ向けた力の結集―
杉山 徹
1
,
高橋 誠一郎
2
,
田畑 務
3
,
中川 聡史
4
T. Sugiyama
1
,
S. Takahashi
2
,
T. Tabata
3
,
S. Nakagawa
4
1特定非営利活動法人婦人科悪性腫瘍研究機構(JGOG),高邦会高木病院女性腫瘍センター,国際医療福祉大学
2特定非営利活動法人婦人科悪性腫瘍研究機構(JGOG)
3特定非営利活動法人婦人科悪性腫瘍研究機構(JGOG)卵巣がん委員会,東京女子医科大学産婦人科
4公益財団法人神戸医療産業都市推進機構医療イノベーション推進センター
pp.241-247
発行日 2019年3月1日
Published Date 2019/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000000783
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婦人科悪性腫瘍研究機構(JGOG)は,1981年に子宮頸癌化学療法研究会として発足し,2002年にはNPO化され,多数の臨床試験を行いその成果を発表してきた。わが国では卵巣明細胞癌が多いのが特徴であり,明細胞癌に特化した独創的な臨床試験を行い国際的にも高い評価を受けた。また,パクリタキセルの投与方法を変えることにより,進行卵巣癌の生存率を改善させることができることを発表し,世界に衝撃を与えた。最近では,生体試料・ゲノム情報を扱うバイオバンクとの連携や,海外との共同研究も頻繁に行っている。今後は,さらにアジアとの連携を強化し,国際的なエビデンスを発信し,卵巣癌治療に貢献していく。
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