特集 図解 分子メカニズムから理解する婦人科がんの薬物療法
【各論】
Ⅰ 卵巣悪性腫瘍
1.上皮性卵巣癌
-b.術前化学療法
田畑 務
1
T. Tabata
1
1東京女子医科大学産婦人科
pp.1445-1451
発行日 2021年11月30日
Published Date 2021/11/30
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000001960
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進行卵巣癌の治療の考え方は,初回手術療法での可及的腫瘍減量手術(primary debulking surgery;PDS)にて腫瘍を可能な限りに摘出して残存病変をなくし,その後に化学療法ならびに維持療法を用いて再発を防ぐことである。しかし,初回手術療法にて腫瘍の摘出が困難と判断した場合には,術前化学療法(neoadjuvant chemotherapy;NAC)を行って腫瘍を縮小させ,その後に完全摘出を目指すこととなる。術前化学療法を行った後に施行される手術はインターバル腫瘍減量手術(interval debulking surgery;IDS)とよばれ,その後にも化学療法が継続されることがほとんどである1)。
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