特集 不登校
不登校の変遷
齊藤 万比古
1
1母子愛育会愛育相談所
キーワード:
精神保健
,
精神病理学
,
発生率
,
不登校
,
小学校
,
中学校
,
高等学校
Keyword:
Mental Health
,
Psychopathology
,
Incidence
,
Phobic Disorders
pp.728-733
発行日 2020年6月1日
Published Date 2020/6/1
DOI https://doi.org/10.24479/J00648.2020280396
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<Key Points>(1)文部科学省は不登校の定義を、長期間欠席した児童生徒のうち病気や経済的理由によるものを除いた。なんらかの心理的、情緒的、身体的、あるいは社会的要因・背景によるものとしている。(2)2018年の全生徒に占める不登校発生率は小学生0.7%、中学生3.65%、高校生1.63%である。(3)1960年に学校恐怖症としてわが国に紹介された不登校は、まもなく現象概念として登校拒否とよばれるようになり、1990年代には不登校とよばれるようになった。(4)教育系では文部科学省初等中等教育局長通知により、現在は不登校を問題行動とは捉えないことが推奨されている。(5)子どもの心にかかわる医師は不登校の子どもとその家族の困難に目を向け、精神医学、小児心身医学、そして臨床心理学の観点から、その軽減と改善に取り組むべきである。
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