臨床経験
公立の地域がんセンターにおける安全かつ無理のない腹腔鏡下子宮体癌手術の導入
宮本 雄一郎
1
,
原 亜紀
1
,
冨尾 賢介
1
,
堀江 弘二
1
,
横田 治重
1
Y. Miyamoto
1
,
A. Hara
1
,
K. Tomio
1
,
K. Horie
1
,
H. Yokota
1
1埼玉県立がんセンター婦人科
pp.99-106
発行日 2018年1月1日
Published Date 2018/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000000321
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公立のがん専門病院である当院において腹腔鏡下子宮体癌手術を導入したので,その経緯・成績につき報告する。当院には婦人科内視鏡技術認定医がいないため,初期5例は関連施設からの技術認定医の指導を必須とした。症例は低リスクの早期体癌のみとし,これまでの当院での開腹手術の摘出術式・範囲と同等の手術とするため,腹腔鏡下子宮全摘+両付属器切除+骨盤リンパ節小郭清(外腸骨・閉鎖リンパ節)を行った。術前術後の重篤な合併症はなく,病理診断結果はいずれも類内膜腺癌G1,1a期であった。手術時間,出血量,在院日数,リンパ節摘出個数はそれぞれ平均4:47,75g,9日,27個であり,開腹手術に比べて手術時間は長く,出血は少なく,在院日数は短い傾向があった。リンパ節摘出範囲が広く摘出個数が多い症例では,下肢リンパ浮腫が出現した。
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