今月の臨床 安全な腹腔鏡下手術をめざして
安全性と予後に配慮した手術手技
子宮外妊娠の腹腔鏡下手術
藤下 晃
1
1長崎大学附属病院産婦人科
pp.283-287
発行日 2005年3月10日
Published Date 2005/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409100192
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はじめに
近年の経腟超音波断層法の普及や低単位hCG検出薬の開発により,子宮外妊娠は破裂前の早期に発見される例が増加していることから,子宮外妊娠に対する治療法は大きく変化している.ショック例を除き,腹腔鏡下手術器械を有し,内視鏡を専門とする産婦人科医が常勤している施設では,子宮外妊娠に対する外科的治療法としては,腹腔鏡下手術が標準術式となっていると思われる.
しかし,安全性を考慮した手術手技に関しては,適応と限界を考慮すべきであり,また,予後に関しては,外妊存続症(persistent ectopic pregnancy),術後の妊娠率および反復外妊が問題となってくることから,本稿では,文献的報告を中心に,われわれの成績を若干加えて概説する.
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