原著
子宮頸がん根治手術後のQOL(quality of life)/PRO(patient-oriented outcome)の評価
原 亜紀
1
,
足立 克之
1
,
鈴木 由梨奈
1
,
古川 正義
1
,
宮坂 亞希
1
,
宮本 真豪
1
,
福田 友彦
1
,
三村 貴志
1
,
堀江 弘二
1
,
横田 治重
1
1埼玉県立がんセンター婦人科
pp.917-922
発行日 2019年9月10日
Published Date 2019/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409209818
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▶要約
Functional Assessment of Cancer Therapy(FACT)-Cervical cancer scaleの日本語版を用いて,子宮頸癌手術治療後の方を対象にQOLの評価を行った.2010年1月〜2012年12月の期間に当院婦人科にて治療された方のうち,「浸潤子宮頸癌」の診断で根治手術を受け,かつ術後無再発で5年以上経過している方121名に対して質問票を郵送し,50名(単純子宮全摘11名,準広汎子宮全摘7名,広汎子宮全摘32名)より返答があった(回収率 : 39%).「FACT-Cx質問票」によるQOL測定結果は全般的には良好な点数であったが,性生活の満足度に関する質問については,半数以上が答えにくいとしており,また,回答者の半数以上が最も低い点数を選んでいた.性生活については,外来通院中などにも相談しにくい内容と考えられ,医療者側からの支援や情報提供がQOLの向上に寄与する可能性があると思われた.
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