症例
卵巣結核とチョコレート囊腫が共存した稀な卵巣腫瘍の1例
今井 一章
1
,
和田 真一郎
1
,
大森 優子
2
,
西村 真唯
1
,
大原 康弘
1
,
山本 泰廣
1
,
太田 創
1
,
福士 義将
1
,
藤野 敬史
1
K. Imai
1
,
S. Wada
1
,
Y. Omori
2
,
M. Nishimura
1
,
Y. Ohara
1
,
Y. Yamamoto
1
,
H. Ota
1
,
Y. Hukushi
1
,
T. Fujino
1
1医療法人渓仁会手稲渓仁会産婦人科
2同 病理診断科
pp.107-112
発行日 2018年1月1日
Published Date 2018/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000000322
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わが国において結核は減少傾向にあるが,いまだに重要な感染症の1つとされている。主に肺が大多数を占めるなか,頻度は極めて稀であるが,性器(子宮,卵巣,卵管)結核として産婦人科医が遭遇することもある。今回われわれは免疫不全状態のない健常な女性に,卵巣結核とチョコレート囊腫が共存した稀な卵巣腫瘍の1例を経験した。性器結核の治療は基本的に肺結核の治療と同様であり,診断するために必要な臨床病理学的検査,治療方法などの幅広い知識を必要とする。本症例を通じて,性器結核の存在を再認識する機会になれば幸いである。
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