今月の臨床 腫瘍マーカーは何を語るか
治療戦略への応用
3.子宮体癌の治療効果判定
横田 治重
1
1日立製作所日立総合病院産婦人科
pp.184-185
発行日 1998年2月10日
Published Date 1998/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409903175
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子宮体癌は,発症数・死亡数ともに増加しつつあり,子宮外進展を伴う進行症例も全体の20%以上にのぼる.これらの進行例では,術後補充療法として従来より行われてきた放射線療法に加え,病変の進展度に応じ,化学療法も施行してその成績を検討する試みが行われてきている1,2).このような集学的治療を行う場合,治療効果の判定の客観的基準があれば,治療計画はより的確なものとなるであろう.測定可能残存病変のないハイリスク例の多い予宮体癌の場合,手術と術後追加治療を含めた治療効果の判定指標として,血中腫瘍マーカーの推移に期待が寄せられる.本稿では卵巣癌との対比をしながら,子宮体癌の治療効果判定における腫瘍マーカーの役割について述べる.
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