シリーズで学ぶ最新知識
産婦人科に直面する感染症の最新知識 5.HPV 感染
笹川 寿之
1
1金沢医科大学産科婦人科(生殖周産期学)
pp.1745-1754
発行日 2017年11月1日
Published Date 2017/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000000236
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女性の外性器に感染するHPV は52 タイプあり,良性疾患としての疣贅と子宮頸部軽度・高度病変,頸癌を誘発する。前者はHPV6,11 型などが原因であり,後者はさまざまなHPV型によって誘発される。外陰部の前癌病変であるボーエン様丘疹症(VIN)や子宮頸部の高度扁平上皮内病変(HSIL)はHPV16,18 型を含むさまざまな高リスク型HPV によって誘発され,腺癌や腺上皮内癌はHPV16 型とHPV18,45 型などが原因である。癌を誘発する高リスクHPV は13 タイプとされているが,日本のHSIL 病変にHPV26,53,66,67,73,82 型が単独型として検出されている。
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