シリーズで学ぶ最新知識
産婦人科に直面する感染症の最新知識 2.クラミジア感染症
野口 昌良
1
1名古屋公衆医学研究所
pp.1035-1039
発行日 2017年8月1日
Published Date 2017/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000000093
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
クラミジア・トラコマティス感染症は現在,診断も治療も確実な手段が定着しており対応に難渋する疾患ではなくなっている。しかしながら定点観測の発症数が横ばいとなってはいるものの,このほかに無症状の感染者がかなり存在するため,今なお決して侮ることはできない疾患である。特に若年女性の感染には今後も注視を続ける必要がある。幸い,高感度の検出法が開発され,しかも感受性が高い抗菌薬もあり,かつ投与法も利便性に優れたものが明らかにされている。その上現時点では耐性菌の出現には至っていないため,確実な診断と治療が行われれば対応に苦慮することは少ないと思われる。
Copyright © 2017, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.