シリーズで学ぶ最新知識
産婦人科に直面する感染症の最新知識 4.サイトメガロウイルス母子感染
永松 健
1
,
藤井 知行
1
1東京大学医学部産婦人科
pp.1273-1276
発行日 2017年10月1日
Published Date 2017/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000000149
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先天性サイトメガロウイルス感染症は主に妊娠中の母体が初感染して経胎盤的に胎児にウイルスが移行することで発生する。日本における先天感染の発生は0.3%程度と推測されており,頻度の高い母子感染症である。近年,若年女性における抗体保有率の低下が指摘されており,未感染のまま妊娠を迎える女性が増加することが予想されている。出生時には不顕性感染の状態の児がその後難聴などの障害を発生する場合もあり,先天感染の予防,スクリーニング体制の確立が重要視されている。
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